明けましておめでとうございます。
新しい年を迎え、あらためて「キャリアコンサルタントとして、どんな姿勢で相談者と向き合っていきたいか」を考えています。
昨年は、ブログを通して「関係構築」「聴くこと」「伝え返し」、そして事例検討について、何度も立ち止まりながら書いてきました。
書き続ける中で見えてきたのは、キャリア相談の土台にあるのは、やはり相談者との関係であり、その関係は一朝一夕には築けないという、ごく当たり前でいて見落としやすい事実でした。
キャリアは、計画通りに積み上がっていくものではありません。
むしろ、立ち止まったり、揺れたり、時には遠回りをしながら、その人なりの形を見つけていくものです。
昨年の記事でも繰り返し触れてきましたが、面談の中で語られるのは、整理された「答え」よりも、まだ言葉になりきらない迷いや違和感であることの方が多いように感じます。
だからこそキャリア相談の場では、「何を選ぶか」「どう決めるか」を急ぐ前に、「どんな思いで今ここにいるのか」を丁寧に聴くことが欠かせません。
「伝え返し」について書いたとき、私はその技法そのものよりも、「誰のために、どのタイミングで、どんな意図で返しているのか」が問われているのだと感じました。
関係が十分に育たないまま行われる伝え返しは、理解を示すどころか、相談者との距離を広げてしまうことがあります。
伝え返しが浅くなるとき、そこでは関係づくりが追いついていない、あるいは相談者の語りを待ちきれていない自分がいる――そんな気づきを、事例検討の場でも何度となく得てきました。
事例検討について書いた記事では、「うまくいかなかった面談」を振り返ることの意味にも触れました。
結果や対応の正解を探す以前に、面談の中で何が起きていたのか、相談者と自分の間にどんな関係が生まれていたのかを丁寧に見ていく。その視点が抜け落ちると、検討は表面的になり、同じことを繰り返してしまいます。
専門性とは、知識や技法の多さではなく、こうした振り返りを通して自分の姿勢を問い続けられるかどうかに表れるのだと、昨年あらためて感じました。
新しい年は、相談者にとっても、キャリアコンサルタントにとっても、一つの節目になりやすい時期です。
「今年はどうありたいか」「どんな働き方を大切にしたいか」という問いに、すぐに明確な答えが出なくても構いません。
考え続けること、言葉にしようと試みること自体が、すでにキャリア形成のプロセスだからです。
今年も、昨年書いてきたテーマを土台にしながら、相談者が安心して立ち止まり、考え、語れる場を丁寧につくっていきたいと思います。
そして同時に、面談や事例検討を通して、自分自身の関わり方を振り返り続ける一年にしたいと考えています。本年もどうぞよろしくお願いいたします。


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